アクアリウム

【バクテリアの働きと水替えの必要性がわかる!】硝化の仕組みと水換えの話

こんにちは、にゃんすです。アクアリウムの記事を中心に、ブログを運営しています。ブログは初心者ですが、アクアリウムは昔からずっとやっています。もうすぐ30歳になりますが、アクアリウム歴は10年くらいです。さて、今回は水換えのお話です。

水換えってめんどくさいですよね。僕は水換え嫌いです。ただただめんどくさいので毎回嫌になるのですが、アクアリウムを続ける以上、どうあがいても水換えから逃げることはできません。

みなさんも水換えがめんどくさくて、サボってしまうこともあると思います。一回サボるくらいなら大丈夫かもしれませんが、サボりが続くと水槽崩壊の危機です。

そこで、今回は「水槽の水換えめんどくさいなー」と思う人向けに、しっかりと水換えが必要な理由を説明します。

この記事を通じて、みなさんの水換えへのモチベーションを高めるお手伝いができたらいいと考えておりますので、ぜひお付き合いください。

水槽

水換えが必要な理由

まずは、「なぜ、水換えが必要なのか。」という話です。
当然「汚れた水を交換するため」ですね。

枯れた水草や熱帯魚のフンなどの「汚れ」を吸い出したり、汚れて少し色のついた水を交換するのが水換えの基本です。

ですが、水換えで交換すべきなのは、目に見える汚れだけではありません。
同じようにアンモニア、亜硝酸、硝酸塩などの目に見えない汚れもきれいにしてあげる必要があるのです。

アンモニア、亜硝酸、硝酸塩って何?

これらの物質は、水槽の中で熱帯魚を飼育していると必ず発生するものです。バクテリアの働きによって、アンモニア→亜硝酸→硝酸塩の流れで分解、変化していきますが、どれも毒性のある物資で、水槽内に溜まりすぎると熱帯魚に悪影響を及ぼします。

アンモニア、亜硝酸、硝酸塩の中では、硝酸塩が圧倒的に毒性が低い(ゼロではありませんので注意)ので、アンモニアをバクテリアの力で硝酸塩に分解してしまうと、水槽内を安定させることができるし、水換えの頻度も減らすことができるのです。

ちなみに、アンモニアを硝酸塩に変えていく一連の流れを「硝化」といいます。硝化はバクテリアの働きによって行われるのですが、この硝化の流れを水槽内で機能させることができるかどうか、これが大事なポイントです。

次は硝化の仕組みを説明します。

立ち上げ後の1週間は怖そうだけど怖くない「アンモニア期」

熱帯魚は餌を食べた後、エラやフンからアンモニアを排出します。
これが汚れの元凶です。アンモニアの濃度が高まると、熱帯魚にも悪影響を及ぼします。

アンモニア濃度は水槽を立ち上げてから、1週間から10日くらいにかけて徐々に高まっていきます。
一般的は、「アンモニア濃度が高まると熱帯魚に悪影響だから要注意」と言われますが、個人的にはあまりそう感じていません。

なぜなら、アンモニアはpH値が高いアルカリ性の水質下においては、強い毒性を示しますが、中性から酸性の場合であれば、実は毒性が高くないからです。

専門的な話になりますが、アンモニアは中性前後の水質下ではアンモニウムイオンへ変化します。イオン化したアンモニアは毒性が下がりますので、恐れることはありません。

この「アンモニア期」においては、あまり水換えの必要性は高くありません。目に見えるゴミを取り除く必要はありますが、その際に少しだけ水を換え変えておけば問題ないでしょう。

  •  熱帯魚が排出するアンモニアは毒性がある!
  •  でも、淡水水槽で水質が中性~アルカリ性であれば、アンモニアは毒性の低いアンモニウムへ変化する
  •  アンモニウムが溜まってきても1週間から10日くらいなら問題ない

※ 海水や汽水、アフリカンシクリッド向けの石組水槽など、水質がアルカリ性に傾いている場合では、アンモニアが猛威を振るいます。ご注意ください。

立ち上げ後、2週目は一番怖いけど重要な「亜硝酸期」

アンモニア期は、水槽立ち上げから1週間~10日後くらいに訪れます。これを乗り切ると、本当に怖い「亜硝酸期」です。

アンモニア期の水槽でアンモニア濃度が高まってくると、このアンモニアをエネルギー源とする亜硝酸菌が繁殖してきます。

亜硝酸菌はアンモニアを分解し、亜硝酸へ変えてくれる役割を持っていて、水槽のアンモニアはほぼすべてが亜硝酸に変えられてしまうのです。

ちなみに、亜硝酸菌というのはアンモニアを亜硝酸に変えてくれるバクテリアの総称で、ニトロソモナスなど、いろいろな種類がいるそうです。

亜硝酸期になると、アンモニア、アンモニウムの心配はしなくてよくなりますが、亜硝酸はアンモニウムよりも毒性が高いので注意をしなければなりません。

亜硝酸は、熱帯魚の血液中のヘモグロビンと結びついて、酸素運搬能力を奪うといわれています。つまりは熱帯魚が酸欠状態になってしまうのです。

熱帯魚が酸欠になると、血液中の酸素が体中にいきわたらなくなります。そうすると、体の端の方、例えばヒレの先などから壊死が始まってしまうのです。さらに状況が悪化すると水面でパクパクする動きを見せたりしますが、こうなってしまうともう末期。助からないかもしれません。

ちなみに、亜硝酸はアンモニアのように中性であれば毒性が弱いということもありませんので注意してください。

このように、亜硝酸期はとても毒性が高く、熱帯魚に致命的な影響を与えかねない危険な時期です。この時期は水槽立ち上げから10日~2週間目くらいの時期に訪れます。

この時期は、熱帯魚のヒレ先などが溶けていないか、慎重に体調チェックすることが必要です。もし、亜硝酸の毒性による体調不良が確認された場合は、大量の水換えを行うことをおすすめします。
またアンモニア期からのやり直しになりますが、ここは一旦諦めましょう。

立ち上げ後、3週目からは安定へ向かう「硝酸期」

水槽立ち上げから、2週間を経過すると、今度は亜硝酸をエネルギーにする硝酸菌が発生してきます。

亜硝酸菌がアンモニアを亜硝酸に変えるように、硝酸菌は亜硝酸を硝酸に変えてくれるのです。

硝酸の特徴は2つ。

ひとつは亜硝酸に比べて断然に毒性が低いことです。硝酸が多少水槽に溜まるくらいであれば、一部の水質に敏感な種類の魚を除いては心配ありません。みなさんも、「水換えしてないけど問題ない」状態の水槽を見たことがあると思います。僕の場合、学校の教室で飼育していた金魚がそうでした。こういう水槽では硝化のサイクルが完璧に整っていたので、魚が病気になることはなかったのです。

もうひとつの特徴は、水質を酸性に傾ける作用が強いことです。硝化のサイクルが機能して、硝酸が溜まってくると、水質が酸性になってしまいます。硝酸の毒性が低いとはいえ、水質が酸性に傾きすぎると魚の粘膜に異常をきたします。もし、熱帯魚の目が濁ることがあれば、それは酸性になりすぎているサインかもしれません。すぐに水換えすることをおすすめします。

酸性の対策としては、水槽にカキ殻やサンゴなど、水質をアルカリ性に傾けるものを入れることが有効です。

この場合、硝酸は酸度の高くない硝酸カルシウムに変化するのですが、硝酸同様に毒性がないわけではないので、溜まりすぎないように結局は水換えが必要です。

ちなみに、僕が学校の教室で育てていた水槽では、大磯砂を使っていました。大磯には貝殻の欠片が含まれていることが多いのですが、この貝殻が水槽の酸性化に歯止めをかけてくれていたので、長期間水換えなしで飼育ができていたのですね。

説明が長くなりましたが、ここまでくればもう安心です。後は硝酸を定期的に水換えで排出していけば、安定した環境が整います。

バクテリアはいいヤツもいやなヤツもいる

バクテリアについての余談です。

亜硝酸菌も、硝酸菌も酸素が好きです。水の流れのある場所に増えていきます。水槽立ち上げ初期はエアレーションをおすすめされるのは、これが理由です。

ちなみに、水槽の中に入っている石や流木などを取り出すと、ヌメヌメした半透明の何かがついていることがありますが、あれもバクテリアのコロニーだと言われています。特に悪いものではありません。

一方、酸素が嫌いなバクテリアもいます。底砂の中や目詰まりしたフィルターの中はこういったバクテリアの巣窟です。

酸素が嫌いなバクテリアには、硝酸を亜硝酸に戻すヤツがいます。こいつが厄介で、底床を深くとっている水草水槽などで、ソイルや砂利を掘り返すと、底床に隠れていた亜硝酸が一気に水中に拡散されます。いつかは硝酸菌が分解してくれるのですが、熱帯魚はそれまで待てません。底床を掘り返すときは、水換えもセットでやりましょう。

常にアンモニアは発生し、硝化のサイクルは回っている

当たり前のことですが、熱帯魚は常にアンモニアを排出します。

排出されたアンモニアはバクテリアの力で硝化されていくのですが、大量の水換えやカルキ抜き忘れ、水温の変動、魚病薬の使用などで、バクテリアのバランスが崩れると、またアンモニア期からのやり直しになってしまいます。

そうならないよう、水換えをしたり、水槽に何か薬品を入れるときは、慎重にやりましょう。

水換えのタイミング

これまでアンモニアがバクテリアの働きによって、亜硝酸、硝酸と姿を変える硝化の仕組みを説明してきましたが、これを踏まえて水換えのポイントを考えます。

「亜硝酸期」を乗り越える

水槽に立ち上げから、10日後~2週間後くらいに訪れる亜硝酸期。

この時期は熱帯魚への毒性が強い亜硝酸が増大している時期であるとともに、硝酸期へ向かうための準備期間でもあります。

したがって、全部を水換えをしてしまうとアンモニア期に戻ってしまいますし、水換えを怠ると亜硝酸で熱帯魚がやられてしまいますので、以下のような対応を心がけましょう。

  •  飼育する魚の数を減らし、亜硝酸が高まるスピードをおさえましょう。
  •  餌やりがアンモニア源となるので、最小限にしましょう。
  •  毎日少しだけの水換えを続け、亜硝酸濃度を一定以下におさえながら、硝酸期への移行を待ちましょう。

こうすることで、1週間ほどの亜硝酸期を乗り切れば、安全安心の硝酸期へ移ることができます。

「硝酸期」に入れば定期的な水換えで十分

硝酸期は、いわゆる「水ができている」状態です。無理に足したり引いたりせずに、定期的に水換えするだけで大丈夫です。

この時期は、「何も変えないこと」が重要で、水換えのタイミングでバクテリアのバランスを壊さないように慎重に水換えを続けましょう。

他にも、目に見えるゴミをしっかりと取り除いたり、フィルターが目詰まりしないように定期的に掃除するなど、水だけではなく、水槽全体に気を配って管理を続けましょう。

  •  「水ができている状態」を維持することが大事
  •  週に1回、3分の1を目途に水換えを続けましょう
  •  水換え時にバクテリアのバランスが崩れないよう、カルキ抜きと温度合わせ(だいたいで大丈夫)はしっかりと注意しましょう。

まとめ

この記事では、水換えの必要性をわかってもらえるよう、アンモニア期、亜硝酸期、硝酸期に時期をわけ、それぞれの時期の対応を説明しました。

記事中でも説明したように、亜硝酸期はとても管理が難しいのですが、ここを乗り切れば硝酸期に入ります。

硝酸期に入れば、水槽は「水ができてる」状態です。これを安定的に維持管理していけば、熱帯魚や水草のベストコンディションを引き出すことができるはずです。

みなさんも、バクテリアの役割、硝化の仕組みを覚えてもらえると、水換えのモチベーションが上がってくると思います。

これからもみんなで水換えがんばりましょー!!